この日は医療事故に精通した弁護士さんの事務所に相談に行くことにしました。
弁護士事務所で今回の経緯を説明し、カルテ開示もまだされていない事を伝えました。
「おそらく検査の際に何かしらのミスがあったことは間違いないのでしょう。」
「ただ…
検査や手術の手技ミスというのは、こちらが証明することが難しいことが多い、その時に何があったかは実際に執刀をしている医師やその場にいた人しか分からないから。再現しづらい。病院側が正直に認める場合は、向こうから示談を求めてくるケースが殆ど。まずは調査をしてみましょう。」
こんな状態になっても、責任を問われない可能性があることに悔しい思いはありました。治療への意志があるにしても、、交通事故で死亡事故を起こした人と何が違うのだろうと、、。
しかし、私もインターネットで調べていて、医療事故はそのような傾向にあることは認識していました。そのため、まずは弁護士さんに代理人になって頂き、調査をお願いすることになりました。
この日の面会は15時30分に行くことが出来ました。顔や身体のむくみはまだ酷い状態でした。
病室について間もなく、
医師「ご説明したいことがあります。」
面談室へ通されました。
もう悪い予感しかしませんでした。
パソコン上でCTの画像を見せられながら、説明を受けました。また頭のCT画像でした。
医師「脳の浮腫は減ってきました。」
(その説明か、よかった。。)
…と思った矢先でした。
医師「ただ、浮腫が減ってきたことによって分かったことですが、小脳やくも膜に出血巣がみられます。」
…やっぱり悪い説明でした。
また信じられない事を言われてしまいました。
説明によると、
・浮腫で脳がパンパンになった際に血管が損傷した。
・浮腫が落ち着いてきた事で隙間ができ、そこへ出血し始めた。
…との事でした。
また息子の脳は傷ついてしまいました。
この時もカルテ開示を求めましたが、詳細な返事はありませんでした。
あとから、弁護士さんに伺ったことですが、
弁護士さんが「ご家族からカルテ請求希望がありましたよね?」と聞くと、病院側は「正式な申請はされていませんよ?」と言ったようです。
結局、病院からのカルテ開示があったのは事故から1ヶ月以上経ってからでした。
病院側がいうにはカルテ請求には病院受付に行って請求書を書く必要があったようです。
医師に直接伝えただけで、正式な申請をしなかった私達が悪かったのか、戸惑いはありますが、自ら情報を得て、行動を起こすことが大事なのだと感じました。
この日の妻の日記
『弁護士さんへ相談しに行ったりしたので15時過ぎに面会。
CTの結果を聞く。CTで新たに出血が見つかる。小脳出血とくも膜下出血があるらしい。ナトリウムが低下しているのでコルチゾールと甲状腺ホルモンの低下があるのでホルモン治療をすることに。
脳波と脳幹機能の検査はまだ聞けず。
顔のむくみは減ってない。
鎮静剤はもうすでにほとんど抜けているのではないかと言われる。…という事はやはり、もう目を覚まさないのだろうか?』